私も一緒にその画面を覗き込むと、

“用事を思い出したから先に帰るわ。本当にごめん。でも、今日は楽しかったよ。ありがとう”

と、送られてきたメッセージが映し出されていた。


「っ、何それ……? あたし達に何も言わず帰るってどういうこと!?」


ありさも憤りを露わにする。

本当にどうして……用事があるなんてきっと嘘だよね。


「……アイツ、本当に変わっちまったな」


落胆してぽつりとこぼされたキョウの声が、胸にチクリと刺さる。


「律……」


なんとなく彼が行ってしまった方を見ながら、ぐっと手を握った。


私も疑問だらけだし、ものすごく悲しいけど、なんだかそれ以上に胸がざわざわする。

いくら昔と変わったといっても、律はこんなに私達の気持ちを考えないような、勝手な人ではないはず。

何か理由があるに違いないと、私は漠然と思っていた。