『はぁっ・・・はぁっ・・・』

真っ白な世界のなかで凛と咲く桜の木


『はぁっ・・・けほっ!・・・はぁっ』

その下で1人の男の人が立っている

その男の人は私を見てずっと手を振っている

その人の元まであと少し・・・!!

『今日こそは・・・!』

あの人の元に行ける・・・!!

そう思ったのに・・・

「七瑠!!七瑠!!」

聞きなれた母親の声がする

その瞬間に私の見ている世界は急速に

遠ざかっていく

『いや・・・まって!!まって!!』

またあなたの顔をみることができなかった

『まっ・・・て・・・』