なにかを言う前に反対される。 従兄という関係柄、幼いときから自分の性格を熟知している成実は、俺が起こすであろう次の行動を読んでいた。 しかし、それはきっと今の自分の考えとは違う。 あの理想の世で得た平和な日常。 誰もが憎み殺すことのない世界。 羨ましいと思ってしまう環境がそこにはあった。 「心配するな」 「若?」 成実に牽制され反対されたから、わざとそれに乗ってやるのも一興ではあるのだが、今回は従兄をからかうのは止めておく。 .