月、満ちる夜に


 往生際の悪い。


「……」


 衾に横たえた身体を起こし、胃の不快感に顔をしかめる。


 付きっきりで看病していたらしい成実が口を開いた。


「毒は一口程度、腹に入っていると。しばらくは朝夕と解毒薬を飲み、水分を多く取ることで体内を浄めることが大事だと薬師からの忠告だ」


「ああ、――成実」


 着物の袷を握り、俺は成実の名を呼んだ。


 覚悟を決めたような間の取り方に、成実が険しい顔つきになる。


「ならぬ」


「ん?」



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