夢の中だというのに、自分の気遣いに呆れてしまうが。 理想の世界に住む彼女は、きっと自分にとって理想の伴侶像なのだろう。 だからかまわないと心に言い聞かせて。 「どうやら成仏できそうだ。おまえのおかげだ」 香月ははっとこちらを見たあと、なぜか顔を赤くしてから吹っ切ったようにうなずいた。 「そっか、よかった」 最後に笑っている顔が見たいと思うと、予想どおりにっこりと微笑みを見せて言う。 「あの席また空いちゃうね」 教室の席のことを言っているのだとわかって、眉を寄せた。 .