空を見上げ、虫の音に耳を澄ませながら伊達君はしんみりとうなずく。 「だが、この時代は真新しいものばかりで楽しいから、気の済むまで過ごすのも悪くない」 「……」 ねえ伊達君。 あなたは、お寺や神社に行って祈祷とかお祓い、そういうのをしてもらうほうがいいのかもしれないね。 わたしは口には出さずにそんなことを思う。 それに。 「伊達君、家はないんだよね? 学校で寝泊まりしてるの?」 「ときどき消えるんだ」 .