「怖い女だな、おまえ」
長い沈黙を経て発せられた伊達君の言葉は、ふっと息を吐くような力の抜けたものだった。
「教室の異分子である俺に気づいたから、てっきりどこかの間者でも紛れ込んでいたのかと思ったが、殺気向けた途端に気絶してしまうし」
「さ、殺気!? 間者ってなんだっけ? 間男?」
わたしの驚いた叫びに、伊達君はガクッと肩を落とした。
「間男って意味わかってないだろ、おまえ」
「あははっ、ええっと、えーと……。殺気をわたしにって、ドウイウコトデショウ?」
わたしが引きつった笑みを浮かべて訊くと、伊達君は悠然と腕を組んだ。
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