月、満ちる夜に


「……ずいぶん詳しいんだな?」


「え、そうでもないよ? 少し前から戦国ブームだし、そうでなくても伊達政宗は有名でしょ?」


「……そう、か?」


「そうだよ。さすがにこの宮城で伊達政宗を知らない人なんていないでしょ?」


 ――嫌だ。


「遅れてきた独眼竜って言って」


 だってこの会話、まるで――。


「もう少し早く生まれていたら、天下を狙えたんじゃないかって」


 伊達君が伊達政宗って――。


「そうか」



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