「そうでしたって、おまえな……」
呆れた様子の伊達君を見ていると、これからの質問に絶句されるか馬鹿にされそうな予感がしてくる。
だけどわたしは訊いた。
彼を知りたいと思ったのだ。
「伊達君て、戦国武将の伊達政宗、なんじゃないかなぁって……。あはっ」
彼の正体を知りたいと思う気持ちに嘘なんてないはずなのに、目の前の学生服姿の伊達君を見ていると自信がない。
戦国時代の人間がいまさら学生服着て化けて出るって、どんなホラーだよと思ってしまう。
今日一緒に過ごす時間の中で、ふと見せた刃物のような鋭い眼差しは、今はナリをひそめている。
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