月、満ちる夜に


「え、あれってもしかして、……猫?」


「だな、屯していたんだろ」


「……なんだ、そうだったんだ」


 よかった、と安心して力を抜いたわたしに伊達君が、


「で?」


 と聞いてくる。


「……で?」


 首を傾げるわたしに、伊達君はやれやれと言いたそうなため息を吐いた。


「さっき俺を追いかけてきたって言っていただろう? なにか用があったんじゃないのか?」


「あ、そうでした」



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