月、満ちる夜に


 よろめいて地面に手をつく前に、誰かに身体を支えられた。


 歩道からの街灯の光を受けたシルエットは、背の高い男の人のもので、一瞬身をかたくしたけれど。


「怪我はないか?」


 知っている声に、力が抜けた。


 顔を覗き込んでわたしを案じているのは、探していたはずの伊達君だった。


 なにか話さなくちゃと口を開く。


「あ、えっと伊達君追いかけてきたら公園に気配がして」


「気配?」


 首を傾げる伊達君に、わたしは指をさす。



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