月、満ちる夜に


「伊達君?」


 思わず動きを止める。


 公園の中は明かりがなく、闇も濃くて人の姿が見えない。


 違う?


 伊達君じゃないかもしれないと考えると、急に怖くなってきた。


 人気のない場所だ。


 変な人がひそんでいないとも限らない。


 わたしは慌てて駆け出した。


 その矢先に、


 ――ドンッ


 なにかにぶつかって転びそうになる。



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