月、満ちる夜に


 ぎゃあああ!


 来ないで!!


 悪霊退散!!


 わたしが目を瞑って身体をこわばらせると、静かに伊達君が言った。


「悪い。怖がらせるつもりはなかった」


 そろりと目を開けると、伊達君の大きな掌が、子供をあやすようにわたしの頭をポンポンと軽く撫でていた。


「伊達君?」


「傷にならなくてよかったな」


 あー、頭打ったから……。


「うん」



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