きみへの想いを、エールにのせて


理佐が雄介君にそう言うから、彼が同じクラスなのは冗談ではないとわかった。


「ごめんなさい、私……」

「いやいや、昨日は始業式だけだったし、しょうがないよ」


他の人達と交流する時間があまりなかったとはいえ、理佐の言う通り、結城君しか目に入ってなかった。


「で、榎本さん、龍平の腰のこと、心配してるんだよね」


雄介君が本題を切り出してくれた。


「はい。もしかして、もう泳げないんですか?」


一番心につっかえていたことをストレートに聞いたけれど、その答えを聞きたいのに、怖くてたまらない。


「とりあえず3ヶ月安静。その後は、その時になってみなければわからないって」


3ヶ月……。
それでは、結城君が目標にしていただろう全中出場は難しい。