どうしようかと思っていると、理佐がナイスアシストをしてくれた。
「いいけど、休憩なくていいの?」
休憩時間に、別のブースを見にいったり、出し物を楽しんだりするんだけど、今はそれより……。
「はい。昨日楽しんだので」
理佐がにっこり笑って返事をすると、「それじゃ、お願い」と先輩たちは出ていった。
「理佐、ごめん」
「いいの、いいの。こっちの方が楽しそうだもん」
「ちょっと!」
クスクス笑う彼女に焦ったけれど、本当にありがたい。
「水泳部は、なにもしてないみたいだしね」
「えっ!?」
結城君の名前はおろか、水泳部だなんて、ひと言も言ってないけど?
「なんで、知って……」
「調査報告、欲しい?」
調査報告?
理佐の言葉に驚きながらも、首を大きく縦に振った。



