__アリと春麗は半年前から付き合っている。
『殺してあげる』
という自殺希望者を募るサイトで出会った。
二人とも自殺希望だった。しかし、一人では死ねない。そこで、同じような考えを持った人達が集うというこのサイトに出会い、導かれるように一つの部屋に集められた。
そこでの疑似自殺経験により考え方が変わり、生きることを選んだが、二人でいると共通の話題は自然と『死』についてになる。
ネットで検索するものもそういったものに偏っていた。
最初こそ、死ぬときの苦痛がなくなり楽に死ねる方法などをこそこそと探していたが、やりすぎればあのサイトの管理者に発見されて連れ戻される。あそこにいた『カホル』という女には二度と会いたくなかった。あいつこそ悪魔だ。
最後に二人が行き着いた先は、カニバリズムだった。
衝撃をうけた。
アフリカ、中国、ヨーロッパ、さらには日本でもその歴史があることをみつけ、昼夜問わず貪るように文献を探しては読み込んで、食人をした人を片っ端から調べ、書籍を取り寄せて読み込んだ。
ドイツの殺人犯、アルミン・マイヴェスにたどり着いたときには身体中に電気が流れるほどの衝撃をうけた。
死ぬことは諦めていた。なぜならあのサイトで集められたときに、生きることと引き換えにしたからだ。あそこで見せられた苦痛は耐え難かった。
そんなときにこの情報に出会った。

