A RUTHLESS KILLER



 戸張はやはり戻ってきた。

 自分をあんな目に合わせた奴の姿をこの目で見たい。そして自分のこの手で殺したい。ただ殺すだけじゃものたりない。

 殺す前に犯して心も体も全部をめちゃめちゃにしてやりたい。なぶり殺す。

 そんな欲求のほうが勝っていた。


 メイか春麗か。


 戸張としてはメイのほうだと推測したが、メイはすでに小太郎と共に帰路についている。

 ここに戻ってきたのは、春麗だ。

 半信半疑ではあるが、犯人はまだやり残した仕事があるはずだ。必ずここへ戻ってくる。


 そして、戻ってきたのが、春麗とアリだ。


 そして、車を停めてすぐに二人が向かった先がこの地下室だった。


 なるほど。こいつらはグルだったのか。だとしたら、なんであとの二人を帰した?

 皆殺しにしないのはなぜだ。

 怪しまれるからなのか?

 それとも、泳がせているだけか?

 ともあれ、こいつらがあの女二人を殺ったのは間違いない。ということは、この地下室のどこかで何か秘密のことをやっているに違いない。



 それを暴いてから二人とも殺す。なぶり殺す。俺にやった全てのことを後悔させてやる。



 舌舐めずりをし、腰に隠し持っているナイフをそっと手で触って確かめた。

 次はヘマはしねえ。完璧に殺してやる。