A RUTHLESS KILLER


「それじゃあ、そろそろ帰るとするか」

「それなんだけど、ちょっとほかにも報告があってね、」

「なんだよアリ。まだなんかあんのか? もったいぶらずにみんな吐け」

「分かった分かった、言う言う。あのね、僕と春ちゃんなんだけど、もうしばらくここにいようかと思って」

「は?! なんでだよ。お前らだけ残るってなんで?」

「春。何考えてんの? またアリさんのこと困らせてんじゃないの?」メイが春を睨む。

「違うもん! 困らせてなんてないもん」

「メイちゃん。違う違う。今こんなこと言うのもあれなんだけど、僕たちね、付き合うことになってさ」



 唐突な発表にメイと小太郎は口をあんぐりと開けて言葉がしばらく出てこなかった。



「だからさ、まだ休み中だし、しばらくここで二人で過ごそうかと思って」

「そういうことなの。だから困らせてなんてないもん」

「そっか、二人そうなったんだ。ああ、でも良かった。私はまた春が無理言って困らせてるんじゃないかとひやひやした」

「メイちゃん!!」

 むきになる春をアリがなだめ、メイは春に優しい顔を向け、小太郎はアリに、「まじで? こんなんでいいの?」と、指さして「これ」呼ばわりした。