A RUTHLESS KILLER


「これってプライベートなことだろ? だからさ、みんなに言わないで二人だけの心に留めようって言ったの僕だから。春ちゃんはみんなに言おうとしてたのを僕が止めたんだ。だから悪く思うなら、」

「そんなこととは知らず、ごめんなさい。春も、ほんとごめんね。てことは、三人は私たちに合わせる顔がなかったってこと? それで気付かれないうちに帰ったと」

メイが素直に謝って思っていることを言った。

「うん。僕らはそうじゃないかなって考えてる」

「確かにな。俺でもその関係でしかも見られてたら気まずいって思うわ」

「だからあ、きっと三人で話し合って、煙みたいに消えるように帰ったんじゃないのお。恥ずかしくて合わせる顔なかったとかあ」

「それじゃあ、そういうことならこの件はもう終わりってことでいいのか。あんまり根掘り葉掘り聞かないほうがいい気がしてきた」

 小太郎が話を強引におさめようとした。

「そうだな。しばらくしたらこっちからもまた何もなかったように連絡とってみるよ。日にちが空けば気分もおさまるだろうし。気まずさもなくなってるだろうし」

「それがいいかもな」


 アリの意見に小太郎が同意し、メイも頷いた。