A RUTHLESS KILLER


「もういいよ春ちゃん。ここまできたら隠すのはやめよう」

「なんだよ。アリもなんか知ってるのかよ。知らねえの俺とメイちゃんだけか?」


 ふてくされたように小太郎がアリを見て腕を組んだ。


「すまん。そういう意味はなかったんだけど。言えずにいたんだ」

「なんなんだよ。もうここまできたら言えよ。全部知ってること言え」

「うん。言うよ」



 アリと春は自分たちが見たことをそのまんま隠さずに二人に伝えた。佐々木と静、涼子の三人の関係を見たままの通りに全部話した。




「……まじかよ。あの三人がそんな関係だったとはぜんぜん気付かなかった」

「……信じらんない」


 メイも小太郎も同じように眉間にしわを寄せた。


「だから、言えなかったんだもん。それなのに無理やり聞き出そうとかメイちゃん意地悪。嫌い」

「ごめんて。私だってまさかそんなことになってるなんて思わなかったから。春が言えなかったのも今ならわかる。ごめんね」

「小太郎も嫌い」

「うっせーよ」

「ほらー! 悪いと思ってない! 謝らないもん!」

 小太郎を指さし、その手を小太郎が素早く払う。


「まあまあ落ち着いて二人とも」


 仲を取り繕うアリはメイに目を向け、