あの女が中西の首を切ったんだ。
そしたら……
「男が来て、」
「男? 名前は?」
男が中西を担ぎ上げて、真っ赤に燃えている一階に投げ入れた。
「そのとき、あいつ、まだ生きてた」
「生きてた? 誰だ、誰が生きてたんだ? 名前を言え!」
「うるせえな、黙ってろ! もう少しで思い出せんだから」
あの男、誰だ。
あの女が持ってたナイフを素早く取り上げると、そうだ、俺の方に来て、ああ、これまでだなって思った。
振り上げたナイフをじーっと見てたら走馬灯のように今までの悪事がフラッシュバックして……
ああ、そうだ。パトカーのサイレンだ。サイレンが聞こえて慌てて逃げたんだ。
「女二人に男一人だ」
春、メイ、それと、男は確か、小太郎って言ったな。
そうだ。そうだよ、あいつだ。あいつらだ。アリってやつもいつの間にかそこにいたんだ。そうだ、あの四人だ。なんだこいつらって怖くなって、そこで俺の記憶はなくなったんだ。
「俺は、死んだことにできんのか」
「死んだこと? 何言ってんだお前。あのとき俺が助けなかったら焼けた木が落ちてきて今頃お前も死んでたんだぞ」
「そうじゃねえよ。あの四人は俺が死んだと思ってる」
「あの四人? どういうことか説明しろ」
「だから_____」

