A RUTHLESS KILLER

「言い切れんのかよ」

「…………私一人で行く」

「お前ひとりじゃ無理だ。みつけられない」

「そんなことない!」

「じゃあ、おまえはあいつの居場所分かるのか」

「……あなたは……アリの居場所、分かるの?」

「じゃなかったらこんなこと言わねえよ」



 戸張のはったりにメイが背中をおもいきり叩く。

 耳元で、「何言ってるの、そんなこと知らないじゃん!」と突っかかるが、「今はそんなこと言ってらんねえだろうが。いい野郎なのか悪い野郎なのか分かんねえ奴だな。黙って見てろよ」


 戸張に強めに後ろに押しやられ、小太郎に支えられた。


 中西は息を荒げていた。その顔には『春を犯す。そして殺す』そのことしか頭にないように見えた。


「さあ、開けてくれ」

「…………扉……重くて動かせない」



 うなだれる戸張はメイを振り返り、


『こいつは本当にアホなのか? 殺したいくらいうざいぞ』



 と、頭をわしゃわしゃかきながら文句を言い、後ろにせまってきた煙に息を飲んだ。


 このままじゃ死ぬ。