メイは春とアリが話している内容を聞いていた。
その内容とは、『人を殺す』というものだった。
全身に寒気。
歯はがちがち鳴り震えが止まらない。
ここにいたら間違いなく殺される。この二人に殺される。
小太郎は睡眠薬で眠らされていて起きなかった。なので、その夜は朝まで起きていて二人を近づけないようにしていた。
二人になることができたボートの上で、メイは小太郎にすべてを打ち明けた。これからの計画のことも。
「小太郎。これ、警察に届けた方がいいんじゃない」
「待て。だとしても今動いたら危ない。それに今から帰ると言っても逆に怪しまれる。ここは何も知らないふりを通そう。で、帰ると見せかけてまた戻ってこよう」
「でも、戻ってきたら殺されちゃう」
「だから、電車の中で警察に電話をして、どうしたらいいか聞こう。もしかしたら仲間がまだいるのかもしれない。そいつらはきと俺らが電車に乗り込むまで見届けるはずだ」
「そっか。分かった」
「なんかあったら俺が助けるから」
「うん」
二人は電車に乗った後、誰かにつけられていないかしばらく様子を見てから小太郎が警察に電話をかけた。

