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「__というわけだから、いいな。とにかく落ちつけ」
「_わかりましたよ。でも、あの女を殺すのは俺にやらせてくださいよ」
「勝手にしろよ」
戸張は中西を見つけると、地下へ続く扉の左に立たせた。自分は右に。地下から出て来た二人を挟み撃ちにしようという作戦だ。
もちろん、二人とも殺すつもりだった。
「あんのクソあま。ぜってえぶっ殺す」
「中西」
「なんすか」
「だから落ちつけ。前にも言っただろうが。頭に血が上ってるときは冷静な判断ができねえから、ミスをする。イラつく時こそおちつくんだよ」
「……わかってますよ」
軽く舌打ちをして、戸張に気づかれないように鼻から深呼吸をした。
もちろん戸張はそんなことはお見通しだった。
「で、なんでおまえはここに来たんだ」
「逆にやられたんすわ」ハンカチを口にあてるジェスチャーをした。
「後ろからか?」
「そうっすね」
「どっちにやられた?」男のほうか、女のほうか。
「クソあまですよ」
「よく抜け出れたなここの下から」
「……は? 何言ってんすか戸張さん。俺、隣でやられたんすよ。ここじゃなくて、隣っす。そんで、なんとか手錠ほどいて出てきたら女がこっち来るの見えて追ってきたんすよ」
「__待て。おまえ、今なんつった」
一瞬にして戸張の顔と声が強ばった。辺りに緊張が走った。
その空気はもちろん中西も感じ取った。

