「湊がそんなんならさ、
俺がもらっちゃうけど。由茉ちゃんのこと。
いいわけ?」
哉斗が言う。
「…昨日由茉すげー嬉しそうだった。
湊が早く帰ってきてくれるって。
あんな嬉しそうな由茉見たの久しぶりだった。
なのにお前は約束をやぶったそうだな。
帰ってこない上に電話に出たのが女って。
逆の立場だったらお前はどう思う。
2ヶ月間、由茉がまともに家にいないで
やっと会える約束ができたのに
由茉があっさりと約束を破って
お前の知らないところで男と会ってたら。
由茉はずっと我慢してきたんだ。
倒れるまで我慢してきたんだ。
お前、なに由茉を傷つけてんだよ。
由茉のこと守りたくて婚約したんじゃねーの?
離れたくなくて同棲してんじゃねーの?
言っとくけど、このままなら婚約破棄だ。
一輝さん、すっげーキレてる。
このままならあの家に由茉は帰らない。
お前のせいで由茉はまた笑わなくなった。
美波を失ったときと同じ顔をしてる。
てめーが被害妄想してんじゃねぇ。
被害者は由茉だ。」


