続・生きる。

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爽side


「はい、愛奈。到着。」

「あ、ありがとう…。

あの、ちょっと寄ってかない?」

「……一人暮らしだろ?

男あげていいの?」

「ちょっと話したいから。」

「じゃあ少しだけ。」

俺はバイクをおいて愛奈の家にお邪魔した。


「お邪魔しまーす。」


へー…女の子っぽいな。


「あのさ、由茉ちゃんのこと

好きだったでしょ、前。」


「え……?」


「何となくそんな気がしたの。」


「……まあ、な。

でも由茉は湊の女だったし

由茉には言ってないけど。」


「由茉ちゃんのどこが好きだったの?」


「あいつ、ほっとけないんだよね。

ああ見えても体弱くてさ

それこそ何回も死ぬ覚悟してたんだ。

でも俺らの前に来たときには治ってたんだけど。

だから由茉は人より命の大切さを

すごく重く受け止めている。

だからいつもすげー一生懸命なんだ。

俺らに命を大切にしろって言うくせに

颯庇ってナイフで刺されたり

湊庇って頭殴られたりするくらい。

由茉はそれくらい俺らを大事にしてたんだ。

それであの容姿で、料理もすげー旨い。

完璧だろ?惚れない方がおかしい。

ま、純と颯は惚れてなかったけどな。」