「由茉。」 「は…るき…」 「なーに泣いてんだよ。 お前はこれから湊と幸せになるんだ。 もっと喜べよ。 俺らはまだここにいるんだし 会いたくなったらいつでも来ればいい。 この部屋が恋しくなったらいつでも泊まれ。 俺らは離れても家族だろ。 だからそんな顔すんな。 湊が不安がるだろ。 ここにいるときは泣いてもいい。 湊の前ではちゃんと笑えよ。な。」 「…うん…ありがと…。」 私は少しだけ泣いて また荷造りを始めた。