お昼前に湊のバイクの音が聞こえた。
「一輝、行ってくるね。」
「あ、由茉、ちょっと待て。
これ持ってけ。作りすぎたから。」
そういって私に
たくさん入った唐揚げとポテトサラダを
私に手渡した。
「あ、ポテトサラダ。
みんな食べたがってたから喜ぶよ。
ありがと。行ってきます!」
私は玄関を出た。
「おはよ、由茉。」
「こんにちはです。
ってあれ?湊髪の毛黒い!」
「おう、受験生だからな。」
「はは、でもけっこう似合うよー。」
「まあ卒業したら戻すけどな。」
髪の毛の黒い湊は大人っぽく見えて
これはこれでかっこよかった。


