それから私たちは幹部室へと戻った。
「そういえば湊、受験は?」
「センターはもうクリアして来月頭に試験。
15日に結果がわかるよ。」
「そっか、もう少しだね。
なんか私が緊張する。」
「由茉はなにもしないじゃん。」
「そうだけどさ。
そういえばみんな、学部は?」
「俺と哉斗は経済学
純が建築
颯が数学だよ。」
爽が教えてくれた。
「へー、颯ぴったりだね。」
「そういう由茉は?」
「外国語」
「お前もぴったりだな。」
「はは、でも日本語も漢字もまだ
みんなよりできないから
日本語からだろって感じだよね。」
「専攻は?」
「business English
私が知らない世界だから。
私はアメリカで過ごした時間
無駄にしたくないし。
どうせなら英語つかう仕事につきたい。」
将来の夢とかわかんないけど……
国の違う人が私を通して意志が通じるのは
やっぱりすごいなって思ったから。


