「今日は俺らがいちばん下っ端だからな、

挨拶忘れんなよ。」


湊はそう言ってドアを開けた。


「遅くなりました。湊です。」


湊はそう言って頭を下げた。


中にはすでにたくさんの大人たちがいた。


す、すごい…迫力が…。


湊たちはたくさんの人に挨拶をし、

私は湊の横でただただ頭を下げた。


ほとんどの人が


「君が由茉ちゃんかぁ。」


と言った。


私はそんなに有名なのか?


と疑問に思ったけど

姫なんてそんなもんなのかもしれない。


一輝と晴輝のときは姫がいなかったから

姫自体が珍しいものなのかも。


私はそんな中、見たことある人を見つけた。


ー由美さん…。


「みんな、久しぶりね。

由茉さんも。

前はごめんなさいね。

嫌味を言ったわね。

今はもう湊たちに近づいてないから

安心してね。

私は如月の下で動いてる由美。

これからも会うことがあるかもしれないけど

そのときはよろしくね。」


由美さんは前とは違う雰囲気をまとい、

私に笑いかけた。


「いえ、こちらこそよろしくお願いします。」


私は頭を下げた。


「由美さん、大雅たち来てますか?」


「えぇ、もういるわよ。

こっち。ついてきて。」


私たちは由美さんについていった。