颯が由茉に近づいた。
「颯…よかった。
そんな顔しないでよ。
私自分でしたことじゃん。」
「…悪かった。ごめん、由茉。
俺由茉との約束破ろうとしたな。」
「もう破らないでね?」
「あぁ、約束する。」
「よかった。」
そう言って少し笑った由茉。
「俺医者呼んできます。
爽にも連絡してきます。」
俺は部屋を出ようとした。
「湊?」
「ん?なに?」
「ううん、気づかなかった。
いてくれたんだね。」
「当たり前だろ?
ほっとけるかよ。」
「うん、ありがと。」
「ちょっといってくるな。」
俺は由茉の頭を撫でて部屋を出た。
ナースステーションに寄ってから
爽へ電話をした。
プルルルル…
『おう、どうだ?』
「由茉、目覚ました。
普通に話はできてるから。」
『そうか、よかった。
お前ら早く休めよ。
お前らが倒れたら由茉が悲しむぞ。』
「あぁ、今日は帰る。
明日は5人で行こう。
じゃーな。」
俺はそういうと電話を切った。
そして病室へ戻った。


