そして6月3日…


私は18歳になった。


私は身支度を整えてリビングへ向かった。


「おは…「おめでとー!!!」


「…は?」


そこには一輝と晴輝がいた。


「誕生日おめでとう!!」


「おめでとう。」


「あ…ありがと。」


「もっと感動しろよ!」


「いや、なんかびっくりしすぎて…」


「一輝、由茉困ってるぞ。」


「えぇ!!」


「いや、なにその反応。」


あまりに子供な反応で…


「由茉、俺らから。」


そう言って晴輝は私にプレゼントをくれた。


「ありがとう。開けていい?」


「いいよ。」


私はプレゼントを開けた。


「ポーチとお財布…」


「由茉ももう18だしな。

財布はいいの使っとけ。

ポーチは、最近化粧するようになったしな。

化粧品を持ち歩く時用。

少しは持ち歩いたりするだろ?」


「うん…ありがと!大事にします。」


私は早速ぼろぼろのお財布から

お金やカードを入れ換えた。


「じゃあ飯食え。湊来るぞ。」


「はーい。」


私はご飯を食べて歯を磨いてリビングへ戻った。


「由茉、これは両親から。」


「え…わざわざ?」


「昨日届いたよ。開けてみな。」


私は一輝から受け取り、開けてみた。


「…指輪?」


そこには光る小さなパールのついた指輪と

手紙が入ってた。


《由茉へ。

18歳おめでとう。この日が迎えられて嬉しい。

あなたも大人になったのね。

生きていてくれてありがとう。

パールは6月の誕生石よ。

由茉に幸せが訪れますように。

誕生石は一般的に右手につけるみたいだから

右手の小指につけてね。

そばにいられなくてごめんなさい。

これからも一輝と晴輝と仲良くね。

誕生日おめでとう。

生まれてきてくれてありがとう。

だいすき。

母より》


私は手紙を置いて指輪を右手の小指につけた。


控えめな指輪がとてもかわいい。


「ありがと、お母さん。」


私は呟いた。