「…ごめん、嫌な質問したね。」

でもたまに不安になるんだ。

美波が死んでよかったなんて

それは絶対にないんだけどね。

本当に私でよかったのかって。

美波が本当にいい子だったから。

「…由茉?」

「あ、ごめん。なんでもない。」

「じゃあ行くか。」

「うん。」


私たちはいつもの溜まり場へ向かった。




「「「「「お疲れ様です!」」」」」

「おう。」

「みんなもご苦労様。」


幹部室へ入るとみんながいた。


「おう、思ったよりはえーな。」


純が言った。


「はぁー、もうすぐ6月だね~。」


「だな。もう梅雨か。

俺6月が一番嫌い。」


湊が言った。


「へー…そうなんだ。」


「俺も6月は雨が多いから嫌い。

雨はバイクの天敵だしな。」


颯がいった。


「確かに。雨の日のバイクは辛いね。」


これは本当に思う。怖いし。


「俺らの家がみんな近かったら

車呼んでもいいんだけどな。」


と湊が言う。


「早く夏来ねーかな。」


「ほんとだなー。海いきてー。」


「純も颯も気が早いよ。

まだ5月だけど。」


「由茉も夏早くきてほしいだろ。」


「なにそれ。私は別に。

6月も大事。」


「なんで?」


「なんでって…」


6月は私の誕生日があるから…とは言えない。


「なんでも。

梅雨が来ないと夏は来ないよ。」


私は颯の質問に曖昧に返した。


「当たり前な現実いうなよ。」


「非現実的なこというよりまし。」


誕生日かぁ…今年も迎えられそうでよかった。


もう18かぁ…


私はそんなことを考えていた。