私たちはきっと両想いだったけど、


2人とも、弱くて、情けなくて、格好悪くて。



本当のことが言えなかったのは、お互い様だったんだね。


最後まで、気持ちを口で伝え合えなかったのも一緒だった。



どこで間違えてしまったのか、わからないけれど。



気が付かないうちに、


お互いが、お互いをそうさせてしまったんだ。




『絶対、一緒に北高行こーな』



『絶対、2人で行こうね。北高』




毎日大変だったけど


あの頃が、きっとお互いすごく幸せだったんだ。




+1と-1。


正反対の数字だけども、絶対値は同じであるように。



いいことだけじゃなくて、


カッコ悪いことも、悲しい事実も、隠していた辛い気持ちも、


全部、一緒に抱えていけばよかったんだ。