「……ばーか」
「じゃ。元気でね」
「お前こそ。バイバイ」
最後はお互い笑顔で別れを伝え合った。
それから、私はクラスの女子たちのもとへ。
君はクラスの男子たちのもとへ向かった。
ちらりと後ろを振り返ると、
君はさっきのお守りをズボンのポケットにすっと入れていた。
『よっくんへ
嘘ついて、ごめんなさい。
本音を言わせられなくしてしまって、
ごめんなさい。
自分のことで精いっぱいで、
君が苦しんでいたことに気が付けなくて、
本当にごめんなさい。
でも、私はよっくんが大好きでした。
どうかお元気で、楽しい高校生活を送ってください。
いずより』