すきだから

辺りを見回すと、同じ様にカップルがそれはもう自分達の世界に入ってイチャこいている。

見るこっちが恥ずかしくなるくらいだ。


誰も見ていない、と言うのは間違いではなかった。
厳密に言うと、こっぱずかしくて見る事が出来ない、が正解だろう。

その中に、もちろん私達も含まれる訳で・・・。


「好き。好きだよ、香苗ちゃん」


そんな事を考えている私をよそに、千歳は私にキスの雨を落とした。
千歳の唇が、徐々に下りる。


髪、耳、頬。

触れるだけの優しいキスは、私の頭の中を白く染めていく。