ドクンッ……! 心臓が跳ねる。 「ここ……」 触れながら、凌空が言葉を紡ぐ。 ドクンッ、ドクンッ……。 指の感触が、"あのとき"の感触を呼び起こす。 眠らせていた記憶の扉が、ゆっくりと開く。 やだ。 やめて……。 お願いだから。 あたしが、どんな想いで…… 「あれから……誰かに触れさせた……?」