連呼される言葉に、時が止まる。


あたしを……まだ好きでいてくれたの……?


"隼人からの、好き"


前にももらった言葉だけど、前とこんなにも違うのは。


こんなにも胸の奥に響くのは……あたしが隼人を好きだから。


嬉しくて嬉しくてたまらないよ……。


隼人を見つめるあたしの瞳は、あっという間に揺らいで。


我慢できなくて、ポタポタと涙を零した。



「俺は結良しか好きになれない」


「……っ……ありがとう」



こんなあたしのことを好きになってくれて。


今までの色んな想いが呼び起こされて、涙が止まらない。


そんなあたしを、隼人は優しく抱きしめてくれた。



「今度は絶対に離さないからな」



隼人が耳元で甘く囁く。



「……うん……離さないで……」



見つめ合ったあたし達は、そのまま自然に唇を重ねた。


揺れてぶつかりあうメダルが、カツン…と音を立てた……。






沢山の経験をした夏。


これから先、どんな困難が待っていても、このメダルを見ればきっと乗り越えられる。そんな気がする。


この夏は、あたし達を間違いなく強くしてくれた……。




あたしはもう迷うことなく隼人だけを見つめ続けるよ。


夏色に輝くキミが、誰よりも大好きだから───




*end*