結良を甲子園に連れて行くために、日本に帰って来ただなんてカッコつけたことを言うつもりはない。


でも、それだけは絶対に叶えたい夢。


そして結良を甲子園に連れて行きたいのと同じくらい、俺も甲子園に行きたいんだ。


だから、結良を手に入れることは出来なくても、俺の帰って来た意味はある。



俺と隼人が揃えば、

それが出来るって信じてる。




甲子園への夢が叶ったら……


本当の意味で結良への気持ちに卒業できる気がするんだ。




過去を振り返るな……なんて、隼人にエラそうなことを言った俺にだって。


新たな一歩が必要なんだ……。






これで、

いいんだよな……。



雲一つない青空を見上げ、俺は大きく息を吐いた。