えっ……。
身構える暇もなかった告白に、俺は面食らった。
俺なんかのどこがいいのか、日本に帰ってから告白された数は、もう軽く両手を越えている。
それでも、そのすべては屋上や裏庭に呼ばれ、明らかにソレだとわかる前触れがあって。
『……迷惑……かな?』
今にも泣き出しそうな目をする手塚には、前触れなんてものは全くなくて。
『いや……』
『あたしとつき合ってくださいっ…!』
『……俺は……』
浮かぶのは、結良の顔。
『……凌空くん。結良ちゃんのことが好きでしょ……』
『……っ!』
心ん中を見透かされて焦った。
……バレるほど結良のこと見てんのかな、俺。
肯定はしなかったが、否定もしないでいると。
『ごめんね……。あたし、余計なことを言っちゃったんじゃないかって…』
『余計な、こと……?』
手塚はうなずくと、目を伏せた。