絶句を貫いていた隼人も、唐突な宣言に言葉を挟まずにはいられなかったようで。



「ほんとなのか?」



隼人の目が、あたしに向けられる。



「あたしも……花音ちゃんから聞いて今日知ったの……」



そのとき神妙な空気を壊すように、ジューとフライパンが良い音を立て、お肉のいい匂いがこの部屋にまで運ばれてきて。



「あー、腹減ってきた!じゃ、先に下行ってるな~」



鼻をクンクンを利かせた凌空は、卑怯にも一抜けしていまい……。


取り残されたあたしと隼人の間には、言うまでもなく気まずい空気が流れる。



「隼人、あの」



凌空は時効って言ったけど。



「……黙ってて、ごめんね……」