もしかして。
それって。
高校3年間のうちに……って。
ある期待が、静かに湧き上がる。
「ねえ……。
凌空は……あたしが青翔に入ったって、知ってた……?」
恐る恐る尋ねる。
隼人が青翔に入ったことは、試合結果を検索すればアメリカでも情報は得られるとして。
あたしが入学したことは、伝えない限りわからないはず。
「知ってたでしょうね。凌空のお母さんとはずっと連絡取り合っていたし、結良があの難関の青翔に受かったことは嬉しくてすぐに伝えたもの」
「……っ」
凌空はもしかして。
『ぼくが結良ちゃんをこうしえんに連れていく!』
『じゃあ、ふたりでつれて行って?約束だよ?』
あの日の約束を果たそうとしてくれてる……?