凌空が声を掛けると賛同の声が広がり、わいわいと盛り上がり始めたみんなを、凌空がまたまとめる。



「じゃあこっちで決めさせてもらうからなー。じゃー、そーすると……結良、女子の見て」


「あ、うんっ」



凌空に言われ、4月に体育の授業で計った50メートル走のタイム票を見る。


ええと……。


陸上部の倉橋さんと、バスケ部の小林さんがトップ2かな。


それを凌空に告げると。



「じゃー、発表しまーす。女子は倉橋さんと小林さん」



凌空がクラス内に伝えると、パチパチーと教室内から沸き起こる拍手。


選ばれたふたりは、毎年のことなのか余裕そうな顔で「任せて~」と言っている。


見るからにスポーツ万能オーラが出ていて、かなり期待できそう。



「んで、男子は、隼人と……俺っ!!!」



え、凌空っ!?