放課後。
結良はひとりで、委員会へ行ってしまった。
ちっ……。
声くらい掛けてけっての。
「隼人、今から委員会行ってくるわ」
俺は部活に行こうとしていた隼人を捕まえて告げた。
サボりって思われるのも癪だしな。
「どんくらいかかる?」
「んー、ちょっと顔出して途中で抜けさせてもらうー」
「了解」
確かに委員会なんて出てる場合じゃねえんだ……。
関東大会へ進めることになったが、チームの雰囲気はパッとしなかった。
決勝で桜宮に敗れたからだ。
俺たちの目標は、夏の甲子園出場。
桜宮を倒さないことには甲子園はないのに。
この時期に桜宮に負けて、先行き明るいわけねえ……。