これって……普通はおかしいのかな……。


隼人をまだ男の人として好きになれていないのを再確認させられているようで、なんだか歯がゆい。



「でも、試合は全部見に行くし、それはそれで楽しいから」



本心だけど、なんかイヤだな。


負け惜しみみたいに聞こえそうで。


それでも負け惜しみじゃないと強い意志を持って言ったあたしに、花音ちゃんは顔を曇らせた。



「そっか。じゃあ、野球部の人と付き合ったら、デートなんて出来ないんだねぇ……」



え……。



これって、聞くタイミング?


ていうか、聞けってことだよね……。



花音ちゃんのそんな表情に、絶対的自信を持って問いかけた。



「な、なんか怪しいなあ。野球部に好きな人がいたりして~」