それならあなたも一緒ですから……。
自覚ないのかな?
既に3年の女子たちの間では、凌空が超イケメンでヤバイと噂になってるって沙月が言ってた。
それが全校に行きわたるのは時間の問題なはず。
「嫌がらせとかされてないか?なんかあったら言えよ」
「え?」
「女の嫉妬はめんどくせえからな」
隼人には、こんな心配されたことなくて。
中学時代、された嫌がらせを隼人に言うこともなかった。
……凌空なら……気づいてくれてたのかな……。
「あ、ありがと……」
結局……今朝も今も凌空に助けられて、隼人との付き合いが凌空に知れることはなかった。
これって"助けられた"で正解なのかな?
助けられたって思うのは、やっぱり隼人とのつき合いを凌空に隠したいからで……。
それは、なにも知らずに援護してくれてる凌空に悪い以外のなにものでもなくて。
あたしを心配してくれているその横顔を見れば尚更、どうしようもなく、胸が痛んだ。