凌空は、同志でもありライバルだ。
野球に関しても、結良に関しても……。
結良を半分で我慢してた、ガキとはもう違う。
結良を奪われたくない……。
そう思ったら、結良をしっかり捕まえておかないといけない気がして。
だからって、あんな風に無言の圧力を掛けるように手を繋ぐなんて……。
俺らしくもねえ……。
焦ってるにも程があるだろ。
「ああ……何やってんだよ、俺……」
結良……戸惑ってたな……。
幼なじみ3人。
そんな中での自分の立ち位置に、どうしていいか悩み。
俺は自己嫌悪に陥り、そのまま湯船の中にブクブクと潜った。