並び方は、隼人、あたし、凌空。
昔のまんま。
やっぱりこの並び方は、みんな体に染みついてるんだよね。
……なんだか、うれしい。
「凌空はもうこのまま入部するの?」
「もっちろん!」
右側を向いて尋ねると、凌空は親指を立てた。
すごくうれしそう。
小さいころから憧れていた青翔野球部だもんね。
ギリギリ高3っていうこのタイミングで戻ってこれたのは、運命だよ。絶対。
「そのまえに、その髪どうにかして来い」
左側から、隼人がぴしゃりと放った。
「あ、そうだった!」
凌空は、隼人にそう言われて今気づいたって風に頭に手を当てた。
ふと、疑問が芽生える。
「ねえ。アメリカって、髪の毛坊主にしなくても野球できるの?」
「あったりめーだろ。こんなん日本くらいだぜ?」