唇をギュッと噛みしめていると、彼女より先に凌空が口を開いた。 「そうそう。俺も隼人と結良と、幼なじみなんだよ」 何も知らない凌空は、幼なじみだと指摘されると思ったみたいで。 「ふーん、そうなんだっ」 彼女は隼人とあたしの関係を口にすることなく、じゃあねと手を振りあたしたちから離れた。