「・・・知っている。だからこそ、お前を捜した。もう私とリリィの間に立ちはだかる壁などないのだから」
そう言うと、ディルはおもむろに着けていたマントや鎧を脱ぎだす。
がしゃん、と鎧が音を立てて足元に投げ捨てられた。
「私が騎士になったのも、君と釣り合う男になりたかったからだ。その為に危険な場所にも自ら志願し功績を積んで、早く君と釣り合う称号を手に入れたかった。だが、君の結婚は思ったよりも早く、私が遠い場所での任務を終えた頃には君は既に結婚をしていて、私のやっていた事は全て水の泡になった」
「ディル・・・」
「けれど、君が子供が生めなくなって、どこかへ消えてしまったと聞いたとき、私はそれをチャンスだと思ってしまった。案の定公爵はすぐに離縁の手続きを取ったし、君の両親も失踪したリリィを死んだ者として密かに葬儀を行って捜す事もなかった。でも、私は君はどこかで生きている、とそう信じて捜す事にした」
ディルはリリィの手を握る。
「君を見つけることが出来たなら、私はリリィと共に生きていこうと誓った。そして、ようやくリリィを見つけることが出来た。私には地位も名誉も必要はない。・・・リリィさえいれば」
「私と一緒にどこか遠い町で、一緒に暮らそう。君との子供がいなくても関係ない。私はリリィを愛している。ずっと昔からね」
そう言うと、ディルはおもむろに着けていたマントや鎧を脱ぎだす。
がしゃん、と鎧が音を立てて足元に投げ捨てられた。
「私が騎士になったのも、君と釣り合う男になりたかったからだ。その為に危険な場所にも自ら志願し功績を積んで、早く君と釣り合う称号を手に入れたかった。だが、君の結婚は思ったよりも早く、私が遠い場所での任務を終えた頃には君は既に結婚をしていて、私のやっていた事は全て水の泡になった」
「ディル・・・」
「けれど、君が子供が生めなくなって、どこかへ消えてしまったと聞いたとき、私はそれをチャンスだと思ってしまった。案の定公爵はすぐに離縁の手続きを取ったし、君の両親も失踪したリリィを死んだ者として密かに葬儀を行って捜す事もなかった。でも、私は君はどこかで生きている、とそう信じて捜す事にした」
ディルはリリィの手を握る。
「君を見つけることが出来たなら、私はリリィと共に生きていこうと誓った。そして、ようやくリリィを見つけることが出来た。私には地位も名誉も必要はない。・・・リリィさえいれば」
「私と一緒にどこか遠い町で、一緒に暮らそう。君との子供がいなくても関係ない。私はリリィを愛している。ずっと昔からね」

